睡眠と食事

生活リズム

健康診断の際に、『こころとからだの健康調査』というアンケートを実施しました。健康診断結果とともに個人票を順次お渡しします。いつお渡しするかについて、保健室から連絡がありますので、メールの確認をお願いします。
個人票にはみなさんの回答をレーダーチャートで表しています。点線が全体の平均値です。点数は規定に従って換算していますので、回答しても線がなかったり低かったりする場合があります。
健康診断当日、いくつかの項目に該当した方には、本学学生相談室の公認心理師がお話を伺いました。睡眠と食事についての項目に該当した方が多かったです。1年間に経験したものを答えていただいたため、大学受験、前期の定期試験、つかの間の夏休みなど、様々な時期や環境の影響を受けていることがわかりました。
このページでは、生活リズムの整え方、特に睡眠と食事についてまとめます。昨年掲載した記事と内容は重なります。大事なことは何度でも掲載します。

睡眠

翌日の用事が始まる時間に合わせて就寝時間が決まるのは、大学生ならではの生活リズムです。午後からの授業に間に合えばいいから寝る時間も遅くなる、1限だけどレポートがあったから遅くなる、夕方帰宅後寝てしまって、夜寝るのが遅くなる。このように、就寝が遅くなり、睡眠時間が短くなっていくパターンが多く、週末に帳尻を合わせているようです。
みなさんの話を聴いていると、それぞれに事情があって、一律に0時に寝て7時に起きるように!という考えを押し付けても仕方ないことに気づきました。面接の時にもお伝えしましたが、時間が取れるときにはしっかり寝てください。「睡眠負債」という言葉があります。負債はため過ぎず、こまめに返していきましょう。
ただし、同じ時間に寝て、同じ時間に起きる、睡眠時間は7時間前後がお勧めであることは明記しておきます。ストレスのかかる時期にこそ、睡眠時間の確保を優先させてほしいことも申し添えます。
どうすれば眠れるのか。心と体が緩んでリラックスすることを心がけましょう。様々な刺激を避け、心地よいことを増やしていくというのが基本の考え方です。詳しくはこちらをご覧ください。
なかなか寝付けないときにどうするか。時と場合によるのですが、ベッドや布団で長く眠れない時間を過ごすと、その場所では寝付けないと身体が学習することもあります。一度起き上がって、明るすぎない照明をつけ、リセットしてみてもよいですね。そこでスマホを使って動画を見続けると刺激が強いかもしれません。温かいものを飲んで、穏やかな音楽やラジオを聴く。身体を伸ばしてみる。「こういうときもあるよね」くらいの気持ちで受け止めましょう。いろいろやってみて上手くいかない場合は、相談してください。一緒に眠れる方法を考えましょう。

食事

今年の夏も暑かったですね。その影響下、食欲がないと答える人も多かったです。暑さで食欲が落ちる、料理をするのも買いに行くのも暑くて嫌になる、試験期間に食事を後回ししているうちに食べない習慣がついてしまった。そういう声がありました。
台風の後、秋らしく涼しくなりました。食欲は戻ってきたでしょうか?朝晩は冷える日も増えてきました。身体を温めることも必要になってきましたね。
睡眠と同様、きつい時期こそ食事も大事にしてほしいと思います。徹夜をすることがあっても、食べない日はないように!思いがけず、外食や会食がしにくくなりました。人と一緒なら食べていた人も、一人ならいいや、と思ってしまうかもしれません。わざわざ買いに行くのが億劫になる。その気持ちは理解できるのですが、それでもやはり食事は取ってください。身体を動かすためには、エネルギーが必要です。それは食べ物から生まれるのです。しっかり頭を働かせるためにも、バランスの良い食事は欠かせません。和定食をイメージしてください。ご飯、汁物、主催、副菜。糖質、たんぱく質、ビタミンがバランスよく取れます。一人暮らしの場合、ご飯、麺類、お菓子に含まれる糖質に偏りがちで、肉・魚・卵・豆腐などに含まれるタンパク質、または野菜が不足する傾向にあります。
しかしながら、好みもありますし、それぞれの事情がありますね。きついときにはこれ!というパターンを複数見つけておくのはどうでしょうか。自炊派の人は作り置けるもの:豚汁・カレー・シチュー・焼き魚。中食・外食派の人は常備できるもの:冷凍食品・レトルト食品・近くの飲食店。これからの時期、みかんなどの果物を買っておくのもお勧めです。家の中に何もない場合は、コンビニエンスストアやスーパーであれを買おうと決めておくのもいいと思います。きついときは、食べるものを決めるエネルギーもないかもしれません。「食べなくても大丈夫」ということはないので、「これだけは食べておこう」という発想で決めておきましょう。

将来のために

厚生労働省の国民健康・栄養調査の結果が発表されました。

食習慣改善の意思について、「関心はあるが改善するつもりはない」と回答した者の割合が 最も高く、男性で 24.6%、女性で 25.0%であった。健康な食習慣の妨げとなる点は、「特にない」と回答した者の割合が 35.3%と最も高く、次いで「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がないこと」と回答した者の割合が 27.5%、「面倒くさいこと」と回答した者の割合は 25.3%だった。

厚生労働省 令和元年「国民健康・栄養調査」

今は若さで乗り切っているところが大きいと思います。このままでいると、何となく、忙しくて、面倒くさくて、健康を損なうおそれがあります。早めに自分に合った健康な食習慣を身につけることは、現在の心身の健康を増進し、将来の自分を作ることにつながります。

☆2020年12月24日 誤字を訂正しました。